タキシード・ジャンクション(その4)…様々なカバーアレンジ
(その1、その2、その3までやって、「まだ終わらないの?」と思われているかもしれませんがもう少しだけ…。)
ブルーコーツのタキシード・ジャンクションの楽譜を改定するにあたり必要な確認は、その1・その2までで終わり、
(この段階で実際にアレンジの改定作業のためのリサーチは済むわけですが)
その3で原曲を確認し、それと比較することで、グレンミラー楽団のアレンジが変則的な構成になっている理由も推察できましたが…。
では、「タキシード・ジャンクション」には、他にどんなアレンジがあるのか?
YouTubeで検索すると出てくるものをいくつかご紹介します。
(私がアレンジする際はこんな感じでリサーチしていきます。)
◎Ella Fitzgerald
アレンジはGerald Wilson。
エンディングがそっけないものの、モダンなビッグバンドのサウンドになっていて、私が聴いたタキシード・ジャンクションのアレンジでは一番好きなアレンジかもしれません。
原曲のイントロのフレーズやテーマのフレーズをうまくバックグラウンドに使っています。
Things Ain’t What They Used to Be by ELLA FITZGERALD (2006-02-28)
◎Duke Ellington
原曲のイントロのフレーズを、テーマのバックグラウンドにも使っていますね。
グレンミラーのTbのプランジャーのフレーズやTpの例のフレーズはありませんね。
サウンドにエリントンらしさが出ています。
Duke Ellington: The Reprise Studio Recordings
◎Manhattan Transfer
グレン・ミラー楽団のアレンジを基本にしつつ更にアイディアを盛り込んでいます。
転調の場所が面白いですね。
グレンミラーのアレンジで見られる不自然な箇所でメロディを遮ってTrpのフレーズが入る箇所は1回のみですね。
(高校生の頃、Manhattan Transferをよく聴いていたので懐かしいです。)
The Manhattan Transfer
◎Quincy Jones
グレン・ミラー楽団のアレンジを基本にしていますね。
ソロスペースにBメロ部分が無いのも共通しています。(なんとなく、ここが単調さを増す要因のような気がします。)
転調の場所が面白いですね。
THE BIRTH OF A BAND – COMPLETE EDITION
◎The Mariachi Brass featuring Chet Baker
Chet Bakerが参加している変わり種アレンジ。
Herb Alpertのヒットが影響しているのでしょうか?
他の曲も面白いです。
◎Billy Butterfield
◎Hugo Montenegro
…と、次第にコメントが少なくなるところまでリサーチすると、
原曲や有名なアレンジ(この場合はグレンミラー楽団)の中のどのアイディアを生かすのか一般的なのかが見えてくるので、
そこから自分なりのアレンジのプランを立ててアレンジを始めます。
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