市販楽譜のグレード付け

市販の楽譜による演奏を聴いたり楽譜を見たりした後、そのグレード(楽譜の難易度)を知ると、
「これ、そんなに難しくないのにグレード5なの?」
という事、ありませんか?

私はありました。

自分の感覚と違うなぁと思いつつも、これまで楽譜のグレード付けについて深く考えることはありませんでしたが、
先日、中間グレードでアレンジを書く依頼があり、とりあえずアレンジを書き始めたところ、
グレード付けに対する考え方があやふやだったために、必要の無い作業に時間を取られたりしました。

結果、楽譜のグレード付けについて色々考えることになったので、ここでまとめておきます。
(ちなみに、アレンジは無事に書けました。楽譜はこちら→http://www.msjp.jp/?n=082918

グレード3ぐらいを目指しましたが、結果3.5になりました。まぁ誤差ということで。

そもそも、グレード付けをする目的がイマイチ把握できていなかったのですが、
グレード付けがどうされているかについて改めて考える(推測する)と、こんなかんじでしょうか。

(1) 各グレードは対象バンドが設定されている。
 例えば、「1. 小学生バンド」「2. 中学生バンド」「3. 高校生バンド/大学1・2年生バンド」「4. 大学生バンド」「5. 上手な大学生バンド」という感じ。
 (グレード1の楽譜は見た事がありませんが。)

(2) 各グレードの範疇に入るかどうかは、対象バンドが1回の本番(5〜15曲?)の中にその曲を入れた場合、(その曲だけでなく)本番全体が破綻なく成立させる事ができるかどうかで判断する。

この基準を満たせば、
仮に、音楽的素養の全くない先生が部活動の顧問を任されても、対応するグレードの曲を並べるだけで本番の選曲が出来るようになります。

(普段から選曲をする立場の方からは「何を当然の事を…」と言われてしまいそうですが、
私の場合を考えると、最近は市販の楽譜は資料として偶に買う程度で、
正直なところ、誰がどういった目的でグレード付けを利用しているのか意識していませんでした。)

これが合っているとして、
各グレードの対象バンドの設定が実際にはどうなているか、
また、実際にグレード付けする際の細かな基準(各グレードの境界線がどこにあるのか)、
などは気になるところです。
これらはどうやら明示されていないようなのですが、どなたかご存知でしたら教えてください。

今回依頼を受けた中間グレードのアレンジに関しては、ミディアムスイングでアレンジすることになったため、Trp1の音域と休符の分量を配慮すれば大体OKだったのですが、
時間を見て、各グレードの境界をどの辺りに設定すれば良いのか、色々考えてみたいと思います。

私にとっては、特にリズムセクションに関するグレード付けの基準の設定が難しそうです。
(ピアノやドラムはなんとなく想像できなくもないですが、ビッグバンドのギターやベースって、どんな事から練習しはじめるのでしょう?)

フリー素材で引っ張ってきた楽譜のイメージ。ベートーベンですね。