サミー・ネスティコと金管アンサンブル(その1)

2021-01-21

サミー・ネスティコさん、亡くなってしまいましたね。
1924年2月6日生まれなので96歳、長生きしたと言えると思いますが、それでもやはりとても残念で寂しい気持ちになります。

ビッグバンドのアレンジをたくさん書かれていて、
かつ、たくさんの方々が演奏しています。

どれも無理なく自然に演奏できるように書かれていて、
(有名アレンジャーの作品でも、聴くと自然でも演奏しにくい作品は意外にあります。)
アレンジを書く際にネスティコ編曲の楽譜を引っ張り出して参考にすることがあります。
(そういえば、ATNから出ていた「コンプリートアレンジャー 」日本語版、後で買おうと思っていたら、いつのまにか絶版になっていたのはショックだったなぁ…。)

ネスティコさんの作品はアレンジが完成されているので、
新たなアレンジをする余地がなく、
私が自分のアレンジの題材(素材)として取り上げることは無かったのですが、
それでも何か書いてみたいな、と思いました。

殆どがネスティコさんのアイディアでも、
違う編成に書き換えるのであればそれなりに意義があるだろうと、
「Lonely Street」を金管8重奏で書いてみました。


何故に金管8重奏なのか?というと、金管アンサンブルが好きで学生時代によく演奏していたからです。

私が今回やったことは、編成をビッグバンド(5sax,4tp,4tb,g,p,b,d)から金管8重奏(3tp,hr,3tb,tuba)に置き換え、置き換えに無理があるところを補っただけです。
(一部、コードを私が好きなサウンドに微妙に変えてしまいましたが。)

書く前に原曲を細かく確認しましたが、やはり名人の作品は細かいところまで良く出来ています。

他のネスティコさんの曲も金管8重奏にしてみたいな、と思い始めたのですが、
アップテンポのSwingを金管アンサンブルに落とし込むにはどうしたら良いか、まだいい方法が思いつきません。
「Lonely Street」は、ソロと伴奏にハッキリ分かれていて、かつバラードなので、アレンジしやすかったんですよね。

金管アンサンブルは学生時代から好きだったので、
いずれアレンジをちゃんと書きたいと思っていたものの、
「ジャズをアレンジする場合にSwingをどう金管アンサンブルに落とし込むか」
という問題をずっと解決できずに先延ばしにしていたんですよね…。

…どうやったら良いか、ちょっと考えます。

その2へ続く)